万代ブログ

クライミング調査

2020.06.16 【地質調査

クライミング技術を活用した落石調査

普段は人が立ち入らないような山間部の急斜面にて、ロッククライミング技術を活用した落石調査(登攀調査)を実施しています。
最も斜面勾配が急な個所は、ほぼ90°。作業は、普通のロッククライミングに使用するザイルと異なり、レスキュー隊などが使用するスタッティングロープというクライミングロープを使用します。ロッククライミングの場合は、万一落下してしまったときに衝撃を吸収してくれる用に作られており、良く伸びるようになっています。一方、スタッティングロープは、常に人が荷重をかけて上下作業を行うため、伸びが少ない構造となっています。


現地調査状況

 

落石調査では、落石発生源の状況、落石経路などを複数の技術者で観察していきます。
落石の発生源を確認した場合には、石の寸法計測を行います。その際には、落石発生源のスケッチ、安定度判定を行っていきます。


 

落石計測状況

 

 

 

次の図が、現地にて確認した不安定~やや不安定な浮石状況を観察したものです。正面図、断面図などを記載し、どの程度不安定なのか、その大きさなどを記録していきます。


 

安定度に応じて色分などをして、対策計画の基礎資料としてまとめます。
クライミング調査の場合、不安定な岩塊の位置や規模の抽出が非常に重要です。このため、現地作業では、レーザー距離計や高度計、スマートフォンなどのGPS機能を活用します。そして、より正確な情報を収集することが求められています。

しかし、素晴らしい成果品を提供すること以上に大切なことがあります。それは「全員、無事に帰ること」です。安全第一ですから。

 

 

弊社では、北陸地方(石川県、富山県、福井県、新潟県)、中部地方や関東地方など様々な地域で落石調査、地すべり調査、構造物点検や斜面防災に関する設計を行っております。専門技術者がいないので対応できないなどお困りの会社様、是非ご相談ください。

 

 

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